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伸びやかな自己決定の為のキャリア構築


前回の記事で、色眼鏡を外して思い込みを手放すことで、予期せぬ逆境を本当のチャンスに変えることが可能となるとお伝えしました。

今回は「スピリチュアルカウンセリングって本当に必要!?⑥」を参照しながら、この辺りをもう少し丁寧に解説していきたいと思います。







・複数の可能性に開かれたキャリアとは?




「キャリアにおける複数の未来をみる」とはどういうことでしょうか?「スピリチュアルカウンセリングって本当に必要!?⑥」の「スピリチュアルは一つの“物語”を生む?」で解説されているように、私たちは、この複雑で多様な世界を、瞬間的に正確に認知・把握することはできません。ですから私たちはその複雑で膨大な情報を、自分なりに圧縮し簡略化することで世界を認知しようとします。


この部分が“物語”に当たり、これをベースにして人は“色眼鏡”を作ります。


前回の記事では「思い込みという色眼鏡を外そう」と書きましたが、完全に外すことはできません。何故なら“物語”がなければ“私”という存在を認識できないからです。


イメージとしては、状況に応じて着脱可能であり、常にできるだけフラットな状態で、あらゆる可能性をいつでも選択できるのが理想的です。


これを前提に、再度プロティアン・キャリア理論とプランドハプンスタンス理論を比較してみます。






・YOKU STUDIOが提案する軽やかなキャリア論



プロティアン・キャリアは、社会の変化を読みながら、状況に合わせて積極的に自ら変化を起こしていくと言う、とても力強い理論です。


「変化に合わせて自身も変幻自在に変えていく」ということは、よく言えば臨機応変、柔軟性があると言えますが、一貫性がありません。


「これが駄目なら次はこれ」という具合に、「今ここ」の方向性が断片的になっているとも言えます。


柔軟に外部のさまざまな型を受容できてしまうからこそ、YOKU STUDIOでいうところの欲=自分の内側から湧き上がる欲(充実度)を見失いがちになり、モチベーションが保ちづらい側面があるではないかと思います。



一方プランドハプンスタンス理論は、予期せぬハプニングを前向きに捉え、逆境をチャンスに変えると言う、一見建設的でYOKU STUDIOが目指す主体的なキャリアの考え方に非常に近いのですが、厳密に言うと大きな違いがあります。


それはハプニングが起きた時の「今ここ」のエネルギーの方向性です。


クランボルツの著書「その幸運は偶然ではないんです!」や、私自身の体験談にもありましたが、予期せぬハプニングが起きた時、たいていの人は茫然自失となるか、もしくは喜ばしい出来事であったとしても、自分の物語を決めきって、色眼鏡を掛けている状態では、視野が狭くなり、非合理的な選択肢から抜け出せず、そこからすぐには動けません。


つまり1つの可能性しか想定していない為、想定外の突然の出来事に対応できず、フリーズしてしまうのです。


まずハプニングが起きた時に、そこに対して抱く恐れや不安=自分が作り出している一つの物語(色眼鏡)であるということを理解し、そして実はその他の物語がたくさんあり得るんだ、ということに気付くのが大切なのです。



そうすれば、「これは一見、過酷な試練のように見えるけれど、違う角度から見れば大したことじゃない。むしろ、こんないいこともあるかもしれない。もしかしたら、毎日を楽しくするチャンスかもしれない。」のように発想を切り替えることができます。


あるいは誰かにアドバイスを仰ぎ、それが自分の物語と全く違うものであった時、「この人の言っていることも一理あるかも。ちょっと乗っかってみようかな?」という、フレキシブルな想像力を持つこともできる。


自分で自分の可能性を狭めて苦しくしないように、それでいて生きる上でのモチベーションを失わないように。


自分だけの物語に埋没するのでもなく、外部の物語に囚われすぎて自分を見失うのでもなく、あり得る物語の幅を理解し、それを活用することが大事なのです。



もちろんプロティアン・キャリアのような断続的なキャリアも、プランドハプンスタンスのような、衝撃から回復する為に経過した時間も含めて自分の人生(キャリア)として自身が納得し、痛みも含めて丸ごと抱き締められるなら、私はその人が選んだキャリアを尊重したいと思います。


ですが、自身を縛る色眼鏡という思い込みを外し、あらゆる可能性を想定した複数の未来の中から自由に選び取ることで、伸びやかな自己決定ができるなら、私たちはもっと軽やかにキャリアを思う存分楽しめると思うのです。


次回は具体例を挙げて理解を深めていきます。




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