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「いまここ」を生きるための名曲たち① 〜 斉藤和義、サニーデイ・サービス、HAWAIIAN6 〜


春の陽気はなんとなく、心をソワソワさせますね。

卒業や入学、就職や異動など、様々な別れや出会いがある季節。
また、年度の切替時でお仕事が忙しく、なかなか落ち着かない方もいると思います。

焦りや不安などの、様々な感情や思考で、心と身体をいっぱいになってしまう時、ありますよね。

そんな時は、ふっと一息ついて、「いまここ」の感覚を確かめてみるといいかもしれません。


あなたの感情や思考を縛りつけて苦しくしている、特定の過去の記憶、あるいは断定的な未来予測は、実は幻想。

「いまここ」のあなたは、ほんとうは、自分が思うよりももっと大きな可能性に開かれている。


だから、安心して大丈夫なんです。


今回は恒例の楽曲紹介企画!


「いまここ」の感覚を取り戻させてくれる、そして「なんか大丈夫かも!」という安心感を与えてくれるような、名曲たちを集めました。


「いまここ」のエネルギーチャージになるかと思いますので、ぜひ聴いてみてくださいね♪





・斉藤和義「歩いて帰ろう」(1994)




1曲目は、シンガーソングライター・斉藤和義の、「歩いて帰ろう」です。

「ポンキッキーズ」のオープニング曲に起用された楽曲で、そのほかCMなど様々な場面で使われて続けている、色褪せない名曲。

聴いたことのある方も多いと思います!

ゆるっとポップで心地よい曲調は、いつもならぎゅうぎゅうの電車に揺られる帰宅ルートを変えて、のんびりと「歩いて帰ろう」、という気分にさせてくれますね。


実はこの曲、慌ただしい毎日のルーティンから幕を開けます。



 

急ぐ人にあやつられ 右も左も同じ顔 寄り道なんかしてたら 置いてかれるよ すぐに 嘘でごまかして 過ごしてしまえば たのみもしないのに 同じような朝が来る


 

「周りと同じペースでいなければ、置いていかれてしまう」

「自分の気持ちにしたがったら、きっと変な目でみられる」…


そんな恐れや不安は、過去の失敗の記憶や、凝り固まった未来像から生まれているもの。


「ルーティンをこなさなければ!」という脅迫観念に飲みこまれてしまうと、「いまここ」の感覚が麻痺してしまう。


毎日が色を失って、どんどん味気なくなってしまいますよね。



 

走る街を見下ろして のんびり雲が泳いでく 僕は歩いて帰ろう 今日は歩いて帰ろう


 

心がけたいのは、どんなに忙しい時でも、ほんのちょっとだけリラックスして、ひとり空を見上げる時間、ゆったり歩いて帰る時間を作ってみること。

それは、「いまここ」を生きる自分を見つめ、いたわる時間です。

ゆうゆうと空を流れる雲のように、肩の力を抜いて、「いまここ」の一瞬一瞬を楽しんでもいいよね!

この曲を聴くと、自然とそんなマインドが生まれ、じんわり心が勇気づけられます。







・サニーデイ・サービス「青春狂走曲」(1995)



2曲目は、サニーデイ・サービスの「青春狂走曲」。


1992年に結成され、現在も精力的に活動を続けるロックバンドの、初期の名曲です。


イントロのキーボードが印象的な、牧歌的とも言えるサウンド。


そして、ボーカル・ギターの曽我部恵一のほどよく力の抜けた声が、とても気持ち良いこの曲。


その主人公は、まさに「いまここ」を生きている人物なんです。




 

今朝の風はなんだかちょっと 冷たく肌に吹いてくるんだ ぼんやりした頭がすこししゃんとするんだ 憶えてない夢のせいで心が 何メートルか沈み込むんだ 熱い濃いコーヒーを飲みたいんだ


 


起きぬけで「ぼんやりした頭」。


そして、「憶えてない夢のせいで」沈みこんでしまった心。 大した理由もないのに、毎日が無意味に感じたり、気分が落ち込んでしまうのは、知らず知らずのうちに「いまここ」の自分を見失っているからかも。

そこで主人公は、周囲を吹き抜ける風を肌で感じ、「熱い濃いコーヒー」を飲んで、「いま」の身体感覚を取り戻そうとします。



 

夏の朝が僕に呼びかける 「調子はどうだい うまくいってるかい」 気分が良くなって外へ飛び出すんだ 愉快な話 どこかにないかい? そんなふうなこと口にしてみれば 街を歩く足どりも軽くなるから不思議さ


 

外に出て、四季折々の微細な変化を感じながら街を歩いてみると、自然と「いまここ」の心と身体が満たされてくる。


「今の自分も悪くないかも!」

「なんかいいことありそうな気がする!」

そんな安心感に浸ってみる時間が、毎日の充足感を高めてくれるんです。



 

そっちはどうだい うまくやってるかい こっちはこうさ どうにもならんよ 今んとこはまあ そんな感じなんだ


 

サビのこの歌詞、一見すると、なんだかニヒルな、諦めの境地の表現のようにも思えますが…


前後の文脈や、曲全体の雰囲気から考えるに、おそらくその真意は、「いまここ」の全肯定!

今んとこはまあ そんな感じなんだ」という言葉に示されているのは、「いまここ」の状態を誇示するわけでもなく、悲観するわけでもなく、ただまるごと受け入れる態度なのではないでしょうか?


「いまここを生きる」ということは、実はけっして、「いまさえ良ければいい」という、刹那的なマインドと結びつくものではありません。


「いまここ」の自分を認め、リラックスして、目の前の喜びを見つけることを忘れずにいられたら。


「いまここ」の延長線上に自然に想像される未来の可能性に対して、(自分を苦しめる執着にはならないような形で)希望を持てるようにもなるんです。


まさに、「いつか君に会えたら きっと楽しいだろうな」と心を躍らせながら、「いまここ」の感覚を楽しんでいる、この曲の主人公のように。




(MVの佇まいがまた、曲にぴったり…!)




・HAWAIIAN6 "Brand New Dawn"(2009)


最後は、スリーピースバンド・HAWAIIAN6の楽曲。


アルバム『Bonds』に収録された"Brand New Dawn"です。

メロコアバンドらしい、疾走感と迫力のあるサウンドとボーカルは、ただ聴いているだけでも元気が出てくる感じがします!

実は、爽快に歌い上げられている歌詞を、よくよく読み解いてみると、かなりスピリチュアル的に熱いんです…!



 

All the day that I've run Glory and failure Let's just forget it The new dawn will wrap us around It's time to say good bye for now Hold on to what you really need And let's walk on, and walk on For new dawn (駆け抜けてきた日々 栄光と挫折 すべて忘れよう 新たな夜明けが僕らを包む いまこそ さようならを告げる時 本当に必要なものだけ持って また歩き出そう 新たな夜明けのために)  ※拙訳


 


私たちは、現在から離れた時間軸の出来事に、なにかと振り回されがち。


たとえば、過去の失敗に対する後悔や罪悪感にとらわれて、新しい一歩が踏み出せなくなってしまったり。


ある特定の未来像に執着し、自分が抱え続けている劣等感、あるいは高すぎるプライドの檻のなかから出られなくなってしまったり。


けれど本来、「いまここ」の視点に立てば、過去も未来も、私たちを縛るものではなくなるはず。


人生を歩む上で「本当に必要なもの」というのは、いつも、「いまここ」の自分が選択できるものなのだと思います。


 

Even if you've made a mistake in the past Even if you carry any sins The morning will come equally to us To the old and young Male to female Everyone has a chance New days are waiting for you (たとえ君が 過去に間違いを犯したとしても  罪を背負っているとしても  朝は平等に 僕らにやってくる  老いも若きも  男も女も  誰もがチャンスを手にしている  新しい日々が君を待っているよ)


 


私たちの人生は、「いまここ」の積み重ね。


だから、「いまここ」の一瞬一瞬の選択が、人生を新しい可能性に開いていくチャンスなんです!

朝を告げる日の光が、年齢も性別も境遇も関係なく、全ての存在を平等に照らすように。


「新しい日々」を手にするための鍵、つまり、ある意味で自分を生まれ変わらせていくための鍵としての「いまここ」という瞬間は、常に、あらゆる人に対して開かれているのだと思います。





(コーラスもかっこいいですよね。  ライブで絶対に盛り上がりそう…!)



いかがでしたでしょうか?


ぜひ、ご紹介した楽曲たちを聴きながら一休みして、「いまここ」の可能性を感じてみてもらえたら嬉しいです!


来週は女声ボーカル編です。お楽しみに🌸






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