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手放し≠アンガーマネジメント
このnoteでは、自分らしい人生のために「手放し」が必要だ!、ということをずっとお話ししてきました。
自分自身が作り出す負の感情や思考に振り回されずに、フラットな視野で物事を見ていく上で、とても大切な「手放し」。
今、急速にメジャー化しつつある「アンガーマネジメント」と、同じようなものだと思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、そこには大きな違いがあるんです…!
手放しとは、感情や思考をコントロールして無化していくことではなく、そのエネルギーの量そのものは保持したまま、その形や質を変えていくことなのだと、私たちは考えています。
ということで、今回のテーマは、手放しとアンガーマネジメントの違いについて!
ぜひ最後までお付き合いください。
・アンガーマネジメントの功罪
そもそもアンガーマネジメントとはなんでしょうか?
相手の言動にイライラしたり、反応にカッとなったり…仕事やプライベートの場面で、怒りの感情を出してしまい、周囲との関係性にヒビがはいってしまうことってありますよね。
アンガーマネジメントというのは、その怒りの感情を周囲に対して表現する前に、自分の中で処理すること。
社会生活を円滑にする上では弊害となる怒りをコントロールするメソッドです。
実は私自身は、このアンガーマネジメントというメソッドに、ずっと何となくの違和感を感じていました。
(もちろん専門家ではないので、理解が不十分なところがあるのかもしれませんが…)
そこには、怒りというエネルギーを、調和を乱す悪として捉え、それを取り除いていくことを善として捉えるような、二項対立的なジャッジがあるように思えるからです。
しかし、そもそも怒りというエネルギーは、本当に悪として見なすべきものなのでしょうか?
それを悪として判断してしまうのは、自分自身を否定することに容易につながってしまうのではないでしょうか?
・湧き上がるエネルギーを大切にする
もちろん、怒りに任せて行動してしまうと、相手のことも自分のことも傷つける結果になりかねません。
そこにはある程度のコントロールがあった方が、お互いのストレスを減らし、より自由に毎日を楽しめる状態を作りやすいのは確かです。
でもここで大事なのは、その怒り自体も、世界との関わりのなかで、自分のなかから湧き上がったエネルギーに他ならないということ!
それは悪として排除すべきものではなく、大切にすべきものであることに変わりはないのです。
たとえば、職場の同僚から馬鹿にされて怒りを感じたとしますよね。
アンガーマネジメントを意識しすぎて、「こんなことでイライラしちゃだめだ!」、「こんなに怒りっぽい私はひどい性格だ…」などと考えて、自らの感情をジャッジし、捨て去ろうとすることは、自己の抑圧にしかなりません。
そのような抑圧が続くと、自分自身にしっかりと向き合えず、本当に何を望んでいるのかがわからなくなり、現実の充足感を感じられない状態に陥りがち。
(スピリチュアル的に言えばこれは、「センタリングが外れた」状態です。)
一方で、手放しというものは、抑圧ではありません。
自分のなかから湧き上がるエネルギーを大切にしながらも、それを変化させる運動なんです!
・手放し=エネルギーの結晶化
先の例で言えば、同僚に対して怒りを感じた時に、そのような感情そのものが、手放しの対象になるわけではありません。
その怒りのエネルギーが、自分の心身に作用したり、または他者に向かって作用するときの方法を規定している認識の癖、表現の癖のようなものだけが、手放しの対象です。
たとえば、怒りによって冷静さを失ったり、胸が詰まるような不快感を感じたり、他者への言葉遣いがひどく暴力的になったり、距離を置いてしまったり…。
このようなネガティブな結果というのは、怒りのエネルギーの質を変えていくことで回避できます。
つまり、自分の中から湧き上がる怒りのエネルギー自体は決して悪いものではない。
そのエネルギーの認識や表現の質だけを変えれば、それはネガティブな結果を生む邪魔なものではなく、日々の生活における活力へと変貌します。
怒りのエネルギーを、それを自分のストレスや、他者のストレスにつなげる必要がなくなるわけです。
怒りのエネルギー自体を捨て去るのではなく、そのなかに溶け込んだ微細な不純物を除き、表面のケバを取り、ピカピカの結晶へと磨き上げていくこと。
YOKU STUDIOでは、エネルギーの結晶化とも言うべきこのような運動性こそ、手放しだと考えています。
アメリカの有名なヒーラー、バーバラ・アン・ブレナンが、雑誌『Fili』のインタビューのなかで語っていることは、まさにこのエネルギーの結晶化の運動を指しているように思います。
先に挙げたボディサイコセラピーやヒーリングなどを通して、チャクラやオーラのブロックが浄化されると、その一部はユニヴァーサルエネルギーフィールドに戻ります。しかし大部分は、透明な光のエネルギーとなって、本人のエネルギーフィールドに統合されるのです。こうしていっそうのエネルギーが自己のエネルギーシステムに加わります。それは意識の覚醒度を高め、意識を拡張させます。
(「『光の手』著者 バーバラ・アン・ブレナンへのインタビュー 我々の知らない未知なる世界 チャクラとエネルギーフィールド」(聞き手 王由衣)(『FiLi 別冊保存版 チャクラの本 身体の中の七つのエネルギーセンター』所収、有限会社フィラ・プロジェクツ、1997 年、2-9 頁)、8-9 頁。)
バーバラの言う「チャクラやオーラのブロック」を、自分自身のエネルギーの認識や表現の癖として読み替えれば、ここで語られていることは、手放し、そして手放しを通したアセンションへの道そのものだと言えるのではないでしょうか。
つまり、自らのエネルギーそのものを抑圧・無化するのではなく、そこに影響を与えている認識や表現の癖の方を手放すことで、それを「透明な光のエネルギー」へと転化していくことが手放しであり。
そしてその手放しの繰り返しが、「意識の覚醒度を高め、意識を拡張させ」ることとしてのアセンションにいたるプロセスである。
手放しとは、自らのエネルギーを抑圧することではなく、それを磨き上げ、結晶化していくことだからこそ、アンガーマネジメントにはない可能性、つまり善悪の二項対立を超えた可能性を持っているように思うのです。