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のスピリチュアルカウンセリングサロン
ナチュラルプラネット
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YOKU STUDIO的観光=「誰かの日常をおすそ分けしてもらう旅」とは
こんにちは、中の人Sです。
世の中は3連休ですね。みなさんは、どのように休日をお過ごしでしたか。
今回は、「欲、観光しよう」として、YOKU STUDIOのすすめる「日常をおすそ分けしてもらう旅」の具体例編をお話していきます。このお休みと同じ3連休に、私が行った広島県の旅について、お話をしていきます。
初めての広島県へ
私は、出身が東北であることもあり、広島県に実は今年まで足を踏み入れたことがありませんでした。
今回、私が広島県に行くことになったきっかけは、広島県在住の知り合いができたから。広島在住の知り合いに会いに行くついでに、これまで行ったことのない土地を旅しようと、私は気軽な気持ちで、広島行きます、と伝えました。
広島で私が行ってみたいと思っていた場所は、広島市の原爆ドームや原爆資料館。そして、宮島。尾道などにももちろん興味はあるものの、弾丸旅ではその土地の日常を垣間見ることは困難です。
そのため、私の旅は所要時間+αで日程を設けます。なかなか時間がとれないという社会人あるあるな悩みはありつつも、ばたばたと通り過ぎるような旅は避けています。
今回は、知り合いと会う舞台、広島市を軸に宮島内にも1泊することにしました。特に今回は、その宮島の滞在について触れていこうと思います。
宮島に向かうまで
これから紹介する、広島県にある宮島。ご存知の方も多いと思いますが、位置はここ。
広島市内から電車で宮島口まで出て、フェリーターミナルへ急ぎます。途中軒を連ねるのは名物のあなご飯。あなご好きの私は、絶対この旅のどこかで食べる決意をして、雨の合間のつかの間の晴れを楽しみます。
フェリーに乗り込むと、島は約10分ほどと、すぐ。雲なのか靄なのか、弥山に覆いかぶさるような白。厳島神社の鳥居を遠目に眺めていると、島にたどり着きます。
現地の方の観点に触れる
宿にチェックインをした後は、天気が良くなかったこともあり、少し宿でお休み。宿では、女将さんとお話しながら、時間を過ごしました。
女将さんの息子さんのお話を聞いたり、私の旅の行程を尋ねてくれたりとお互いの話をしていると、あっという間に予約していた島の居酒屋さんに向かう時間。ちなみに私は、ご飯は事前に調べる、もしくは現地の方にオススメを聞いて決めることが多いです。
今回は、島というの狭い地域の中ということもあり、事前に調べた場所に決めていました。私が向かったのは、みこと屋さんという宮島の港から歩いてすぐのお店。お客さんを楽しませるのがとても上手な女将さんと、美味しい料理を作ってくれる旦那さんのお2人が営む居心地のいい場所でした。私が席に着いたのは、カウンター席。同じカウンター席には、島内に住むご老人たちがすでに会を始めていたようでした。普段顔の見ない、よそ者の私。お話上手な女将さんにオススメを聞きながらメニューを決めました。まずは、ゆず酒と一緒にカツオのたたきを。その日のオススメのカツオは間違いなしに美味でした。それからアサリの酒蒸し。このアサリは、地元の漁師さんからいただいたアサリだとか。身がふっくらとしていて、アサリのうまみもあり、ついついお酒が進んでしまいました。
そして、広島と言えば、日本酒の三大名所の一つ。日本酒も好みの味をお伝えして、女将さんのオススメをチョイスしました。
すると、よそ者の私に気づいたご老人たちが声をかけてくれました。一緒に飲んでくれた方々は、みな宮島に住んでいたとのこと。もみじ饅頭を作っている方や、この島で生まれて就職のタイミングでいったんこの島を離れたものの、やっぱりこの島がいいんだと戻ってきた方。お声がけくださった方全員が、この島のスペシャリストです。お仕事の話や、みこと屋さんのお子さんのお話を聞きながら、時間は刻々と過ぎていきました。だんだんとみんな帰り始めた頃。一人のご老人がどうやら飲みすぎたようで。夜の厳島神社を見ながら、女将さんと一緒にご老人をお送りすることになりました。夜の街を案内してもらいながら、ご老人の帰路を歩きました。表参道商店街や、町屋通りは、日中の観光客でたくさんといった面影はありません。静かな夜空に、月と五重塔が浮かび上がり、私たちの歩く道は提灯や行灯に照らされていました。
実は、この提灯や行灯も通りによって、ルールがあるらしく、表参道商店街は行灯、町屋通は提灯が掲げられているそうです。通りを抜けて、私たちは厳島神社の鳥居へたどり着きました。夜の暗い海に浮かび上がる朱色に、思わず息を飲みます。その夜は、屋形船が鳥居の近くを漂うように浮かんでいました。綺麗な景色に、シャッターを切り続けてしまいました。その景色を横で見ているご老人は、満足そうに頬を緩めて教えてくれました。
飲んだあと、夜の厳島神社を見る時間がたまらないと。いつも帰路でこの景色を見られること。それが彼の日常であり、愛する景色なのだと。自分は就職のタイミングでこの島を出てしまったが、この景色が見たくなって、また帰ってきてしまったのだと。その横顔を、私は忘れられません。ああ、広島に来てよかった、私にとっては、そう思える瞬間だったのです。しばらくその景色を眺めた後、ご老人をご自宅近くまでお送りして、私も宿へ帰りました。
自分軸と他人軸のはざまで
今回の宮島の旅は、一人旅でした。ついつい一人旅だと、自分軸に偏りがちになりますが、今回はお世話になった宿の方や、飲み屋を営むご家族やご一緒させていただいた現地に住む方々のおかげで、宮島の魅力をより感じることができました。地元の人に愛されてきた景色、まちの様子。実は、翌日にも島の話を別の方から聞かせてもらえる出会いがありました。
旅先を決めるという点では、主に自分軸で。旅先で旅先のことを知るのには、主に他人軸で。どちらの考え方も取り入れながら、過ごしてみると、現地の人がその土地を愛する部分に触れられることがあります。このような旅を、私は「誰かの日常をおすそ分けしてもらう旅」として、ぜひ今後も体験し続けたいと思うのです。