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YOKU STUDIOが目指すキャリア


「YOKU STUDIOの視点で新時代のキャリア観を考える」の第6回です。

2回目(キャリア・アンカー理論)と3回目(キャリア・レインボー理論)は、YOKU STUDIO独自の新解釈を加えた上で、既存のキャリア論の中から2つを取り上げ、内的キャリア(自分軸)/外的キャリア(他人軸)の問題点を検証しながら、相反する理論と定義しました。


そして4回目(プランドハプンスタンス理論)と5回目(プロティアン・キャリア理論)は、先の2つの理論を脱構築したものとして代表的なキャリア論をご紹介しました。


しかし、その脱構築した2つの理論もそれぞれに問題点があることを指摘しました。


今回からYOKU STUDIOが考えるキャリアとは何か、何ができるのかを考えていきます。




・今見ている景色は、自分が創っている



4回目の「プランドハプンスタンス理論」編でも、5回目の「プロティアン・キャリア理論」編でも、筆者の経験を踏まえた上で、“人はそれほど強くない”とお伝えしました。


今は自己啓発やコーチング、コンサルティングと様々なサービスがあります(あえてここではカウンセリングを除きます)。どれもアプローチ法は異なりますが、大体が相談者の抱える問題点と課題を洗い出し、短期間で結果を出すべく、問題解決へ向けて相談者を鼓舞し、支援していきます。早期解決が目的の相談者にとって、支援者は心強い味方になるでしょう。


ですが、逆境ともいえる“問題点と課題”、実はこれらは自分が“逆境”だと判断し、自ら握りしめているのです。





・逆境という思い込みを「乗り越える」のではく「手放す」




既存のキャリア論をそのまま実践できる人は、突然のアクシデント等にはもろともせず、何度でも立ち上がり、前進していけるのだと思います。


ここで注目していただきたいのは、“何度でも”の部分です。


問題が解決しても、しばらくするとまた別の問題が発生する。人生とはそのようなものだ、と思っているかもしれません。でもそれは自分が無意識に作り出した規範性や思い込みが、目の前に起きた出来事を“逆境”だと認識し、色眼鏡で見ているのです。そのことに気付かず、それを握りしめたまま、起こった問題だけに着目し、対処療法的に一時的にその問題を乗り越えたとしても、問題は形を変えて再び現れることでしょう。



例として挙げるなら、転職相談で1番多いのが老若男女問わず、人間関係の悩みです。フルタイムの場合、確かに1日の約1/3を過ごす職場が居心地悪ければ、辛い以外の何ものでもありません。そこに「その現実はあなたが創っているのです」と言われたら憤慨することでしょう。ですが実はそこに自分が信じて疑わなかった偏ったビリーフ(信念や概念)という色眼鏡があり、それを通して現実を見ているんだ、と言われたらどうでしょうか?


「他に人がいるのに、私にばかり仕事を振られる」というケースでは、「断れない、または上司の指示には従わなければいけない」「上司は部下をよく見て配慮すべき」といった、その人なりのビリーフを抱えていることがあります。大抵の人はそのことを指摘されるまで、自分の非合理的なビリーフに気付きません。


逆境も、たまに起きるなら人生のスパイスになるかもしれませんが、そう頻繁に起こっては心がかき乱されるばかりです。たとえ何度でも立ち向かえる気力・体力があったとしても、やはり平穏な日常の中でキャリアを積み重ねていきたいもの。元気はつらつとした人でもそうなのですから、繊細な人は、力技で問題を乗り越えたとしても、逆境を繰り返すうちに疲弊し、自己肯定感を著しく低下させ、メンタル不調になる可能性も高まるのです。







・今の自分を認め、色眼鏡を外してみよう



既存のキャリア論は、起きてしまった過去や、未来の自分のキャリアイメージから今の自分を顧みます。しかしそれは「問題の渦中にいる今の自分はよくない」とジャッジし、“乗り越える”といえば聞こえはいいですが、小手先だけの対処法で問題を先送りにしているのかもしれません。


大切なのは「問題の渦中にいる今の自分」そのままです。そこに何のジャッジも要りません。何度も繰り返す原因となる思い込みや自分で作り上げた規範性に気付き、それを手放せたなら、逆境はネガティブなものではなく、自分の意識を大きく変えるきっかけになるのです。


もし「また色眼鏡でみてしまった!」と思ったら、「また見ちゃったな」でいいと私は思います。だって、人はそんなに強くないのですから(笑)。



次回は、思い込みを手放し、複数の未来をみて、自己実現の可能性を高めていくことの大切さについてお伝えしていきます。




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