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他人からおすすめされた作品みてる?〜他者の言葉を取り入れた鑑賞の始め方


みなさん、こんにちは!
魔の5月は無事に切り抜けられましたか?
私は気持ちが沈んだり、メンタルがボコボコにされた時は自分より悲惨な物語を鑑賞して回復します。笑


今回は、鑑賞に他者の言葉を取り入れる具体的な方法についてお話しします。今回お話するのは他者の言葉を初めて取り入れる時のための方法です。


「具体的な方法」とは言っていますが、今日お話しする方法はみなさんに合ったやり方にどんどん変えていっていただきたいと思って書いています。


どうか「みなさんの鑑賞」を形作る材料として参考にしてみてください。







おすすめされたら見る?





みなさんは誰かから「この作品見てみて!」とおすすめされた時、何割くらい実際に見ますか?


私が華の10代くらいのときは(ん?)本当に、ガチで、全く見ませんでした!笑おすすめされても「はぁ…そうなんれすねー、へー」…終了!!でした。笑


それが今は4〜5割は観てみるようになったでしょうか。こんなに割合が変化するためには、かなり自分軸を無くしてきたのだろうと思われる方もいると思いますが、実はその逆です。

自分が「これイイ!!」と思えたときの感覚を研ぎ澄ませていった結果、本当は世界の至る所に「これイイ!!」の感覚を感じられることに気づいたのです。






データベース消費という概念





ここでみなさんに知っていただきたい概念があります。「データベース消費」という概念です。


この概念は批評家、哲学者である東浩紀さんが、『動物化するポストモダン』という著書の中で使っている概念です。


映画や文学などの物語を嗜好する(物語消費)のではなく、その物語を構成する要素だけを嗜好の対象として消費するような物事の受け取り方のことを指します。


例えていうならば、『ハリーポッター』シリーズのストーリーが好きという人は物語消費をしているといえます。対して、「魔法」「学生」「家族」「友情」「幻獣」などの物語の構成要素さえそろえば必ずしも『ハリーポッター』シリーズでなくともよいという人はデータベース消費をしているといえるでしょう。


ここでデータベース消費についてここで紹介した訳は、データベース消費という概念は他者の言葉を取り入れた鑑賞のスタートラインに立つ上でハードルが低く、かつ気軽に始めるための便利なツールになるからです。


自分にとって「これイイ!!」と感じられるデータベースがあるということは、他者のおすすめ作品の中でもそのデータが含まれる作品から見始めればどんな駄作でもそこそこ楽しみながら鑑賞できるのです。







データベースを利用した鑑賞のすゝめ





「オタク的な鑑賞」をしている人にとってはデータベースというツールはおなじみなのではないでしょうか?


私を例にとると、小学生の頃初めてハマったのが「カードキャプターさくら」でした。新刊が出るまでも待ち遠しく、他にも同じような「魔法少女」系と言われるジャンルを読み漁りました。


同じ要素を持つ作品を多数鑑賞することで、自分が「これイイ!!」と感じられるデータを確立していくのです。次に見る作品もそのように確立したデータが含まれている作品から選べばいいので楽ちんです。他者からおすすめされた時も自分の「これイイ!!」データに基づいて実際に見るものを選択すればめちゃくちゃハズレの作品に当たることは少ないです。


しかし、このままデータベースのみに頼った鑑賞をすることは「欲、鑑賞しよう」ではおすすめしません。その理由は後ほど…。



一方、「ミーハーな鑑賞」をしている人にとってはデータベース消費という概念はイマイチピンとこないところもあるでしょう。


私が小説や漫画が好きだという話をすると「自分ではどの作品が面白いのかわからないので読めない」といった声を聞くことがあります。


このような感覚を持つ人は自分の「これイイ!!」という感覚に鈍い人なのだと感じています。その人の中にはすでに好きな構成要素はあるもののその存在がつかめていないが故に、流行のランキングで上位に上がっていた作品や著名な人が評価した作品を見ることに落ち着いている。


しかし、そのように権威に頼っているようにみえて「ミーハーな鑑賞」をしている人もランキングの中から、著名な人が評価した作品の中から見たいものを選んでいるはずです。

「選べる」ということは多少なりとも「これイイ!!」という感覚に触れていたということでもあります。自分が見てきた作品を列挙してみると好きなデータの傾向がわかるかもしれません。なんだか似ている作品があるはずです。


「自分の好きなものがわからない」という方は、このような似ている作品群に共通して含まれる構成要素があるものを、他者からおすすめされた作品の中から選び取って実際に鑑賞知ってみてください。


今まで通りに他者のおすすめをもとに鑑賞しているように見えますが共通の構成要素があるものを選んで鑑賞することによって主体性が形成されていきます。いつしか「オタク的鑑賞」をしている人のように自分自身の好みに応じて鑑賞したい作品を選べるようになるでしょう。



なかなか駆け足でお話してしまいましたね。

今回は他者の言葉を取り入れた鑑賞を初めてする人に向けて具体的な方法をお話ししてきました。

次回からはデータベース消費から脱却した鑑賞について今回お話できなかったことを含めてお話していきます。


鑑賞の仕方についてある程度伝え終わったら実際の作品を例に取りながら皆様にも参加していただけるような形の鑑賞についてのnoteを書かせていたいただくつもりですので楽しみにお待ちください!






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